クラフトビールって普通のビールと比べてカラフルですよね?
「普通のビール」とは、いわゆるピルスナーというタイプが多くて、同じ種類なので、当然ながら色も似てきます。
しかし、クラフトビールは種類が多いので、色の数も多いです
本記事では、そんなクラフトビールの色について解説します。
クラフトビールの色は40種類に分類
クラフトビール(つまりはビール全体)は、その色が数値によって40種類程度に分類されています。
上記の表は、10種類を抜粋してみました
ビールの色の基準値・SRM・EBCとは
こうした、ビールの色数値は、SRM、もしくはEBCという基準によって決められています。
「Standard Reference Method」の略で、アメリカのビールの色度数の基準
「European Brewery Convention」の略で、ヨーロッパのビールの色度数の基準
SRM・EBCの数値が大きいほど色が濃くなる
ピルスナー(最も一般的な“普通のビール”)のような、淡い色のビールは数値が小さく、ギネスのような黒い色のビールは数値が大きくなります。
数値が大きいほど、ビールの色は濃くなっていくんですね
SRMとEBCの違い
SRMとEBCと、2つの基準はどう違うのでしょうか。
まず、SRMはアメリカの基準で、EBCはヨーロッパの基準、という地域の違いがあります。
ちょっとややこしいのは、前述の表にもあるように、数値がそれぞれ違う事です。
例えば、SRMで「4」とされる「ペール」はEBCでは「7.9」になります。
簡単に言うと「EBCはSRMの約2倍」、という感じです
ちなみに、日本国内では、どちらかと言うとSRMの方がよく使われます。
何故?ビールの色の理由
では、ビールの色が変わる理由は何でしょうか?
その答えは「麦芽の焙燥(ばいそう)によって色が変わる」です。
麦芽の焙燥(ばいそう)によって浅い色から濃い色へ
ビールの原料の一つ、麦芽は発芽室で適度にさせた後、乾燥室で熱風によって焙燥、つまり乾燥されます。
この麦芽の「熱風による焙燥」の度合いによって、ビールの色が変わっていくのです。
焙燥の温度や時間を調整しながら、下記のようになります。
●熱負荷が軽い→うっすらとした黄金色に
●熱負荷が高い→濃い色(黒色)に
ウイスキーの色との違い
琥珀色のお酒というと、ウイスキーも思い浮かびます。
ビールの色が「麦芽の焙燥」によって変わるのに対して、ウイスキーは無色透明な蒸留酒を樽の中で熟成させることで、樽の色素が溶け出て琥珀色になります。
つまり、ウイスキーの琥珀色は木材の色なのです。
面白いですよね
ちなみに、ウイスキーの情報については我が家は「Whiskeen(ウイスキーン)」というサイトを、よく参考にさせてもらっています。
ウイスキーもビールと同様、うんちくに溢れていますよね♪
色によってビールの味は違うのか?
さて。
ビールの色について理解したところで、色によって味はどう変わるのか?
簡単に言うと、色が濃いビールほど、コクがあります。
●色が薄い→さっぱりとして飲みやく、軽めのビール
●色が濃い→まったり、甘みのあるビール
麦芽を高温で焙燥させる事で「糖がカラメル化し、麦芽に色と風味を加える」というような理屈です。
ビールの色や知識で選ぶ時の楽しみが増える
ビールの色と味の関係まで知ると、ビールを選ぶ時の楽しみが増えます。
そして、自分自身の好みの理解が深まります。
我が家は家庭用ビールサーバーのDREAMBEER(ドリームビア)を使っていますが、ビールを注文する時は、画面のSRM(色)やIBU(苦味)も参考にしながら、ビールを選びます。
クラフトビールは、知れば知るほど楽しくなりますね
まとめ
クラフトビールの色について解説してきました。
まとめると、
●ビールは色の濃淡によってSRM・EBC(色度数の基準)で、40種類程度に分類されている
●ビールの色は、麦芽の焙燥(ばいそう)、乾燥のさせ方によって変わる
●SRM・EBCの数値が大きいほど、ビールの色は濃くなっていき、コクが出てくる
ビールの知識が増えると、より自分自身の好みについての理解が深まりますね。
今回のお勉強はこれまでです♪
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